食物アレルギーを持つお子様にとって、最も警戒すべきは「微量な混ざり込み」、専門用語で言うコンタミネーションです。これは、アレルギーの原因となる物質が、食べてはいけない食品に少しだけ入ってしまうことを指します。特に症状が重い場合、ほんの少しの混ざり込みでも命に関わります。
パッケージの原材料名を確認していても、ご自宅の台所、レストラン、お店で売っている食品の裏側など、この混ざり込みのリスクは至るところに潜んでいます。この記事では、食品安全の専門家として、アレルギー事故を未然に防ぐための「微量な混ざり込み対策」の具体的な方法を、わかりやすく全てご案内します。
「微量な混ざり込み」とは何か?なぜ注意が必要なのか
この「微量な混ざり込み」は、アレルギーの原因物質(アレルゲン)ではない製品に、本来入ってはいけないアレルゲンが意図せず入ってしまうことです。
- どういうことか:たとえば、卵を使っていないクッキーでも、そのクッキーを作る機械で直前に卵を使ったクッキーを作っていた場合などに起こります。
- 注意が必要な理由:食品の原材料リストには載らないため、知らずに食べてしまうことになり、アレルギー反応が出てしまう可能性があります。
【家庭編】ご自宅の台所で見直すべき対策5選
毎日使う台所だからこそ、日々の習慣がリスクになります。以下の点を見直しましょう。
1. 調理器具は「完全に分ける」こと
まな板、包丁、菜箸、ボウルなどは、アレルゲンを含む家族の食事用と、お子様のアレルゲンフリーの食事用で必ず区別してください。特に、パンくずが残りやすいパン焼き器(トースター)は、専用にするか、使用を避けるのが安全です。
2. 洗い物のスポンジや布巾も分ける
洗い物のスポンジや、台所を拭く布巾にもアレルゲンが残ります。お子様のアレルゲンフリー食器・調理器具を洗うための専用のスポンジを用意し、定期的に熱湯で消毒しましょう。
3. 調味料のフタとスプーンに注意
お母さんが、アレルゲンを含む料理に使ったスプーンで、続けてアレルゲンフリーの調味料のフタを開けたり、中身をすくったりすると、微量が混ざります。調味料の容器自体に「アレルゲンあり」のシールを貼るなどして、注意を促してください。
【市販品編】パッケージの「注意書き」の正しい読み方
原材料のリストとは別に、製造元が自主的に書いてくれている「注意書き」を正しく理解することが大切です。
「注意書き」の例とそれが示すリスク
| 表示の例 | あなたにとってのリスク |
|---|---|
| 「この工場では卵を含む製品を作っています」 | 微量に混ざる可能性があり。症状が重い場合は避けるか、必ずお医者さんに相談。 |
| 「小麦を使った設備で製造しています」 | 混ざり込みの可能性が高い。お子様の体調やアレルギーの程度を見て判断すべき。 |
専門のお店で買うことの重要性
残念ながら注意書きは会社が自主的に載せているもので、法律で義務付けられていません。したがって、何も書かれていないからといって安全だと断言はできません。特に安全を重視したいアレルギー対応食品は、アレルゲンを扱わない専用の工場で作っている専門の通販サイトからの購入が最も安心です。
【外食編】お店で注文する際の「確認の言葉」
外食先でのリスクは高いですが、お店の人に正しい言葉で確認することでリスクを下げられます。
- 「アレルギーがあること」をレジの人だけでなく、調理場まで伝わっているか確認する。
- お店の人に「このメニューは他のアレルゲンと混ざらないように作られていますか?」と尋ねる。
- お子様の食器やカトラリー(スプーンなど)を出す前に、「これはアレルギー用と分けて洗ったものですか?」と確認する。
まとめ:混ざり込み対策は「不安の種を減らすこと」がゴール
「微量な混ざり込み」のリスクを完全にゼロにすることは難しいですが、この記事でご案内した知識と対策で、限りなくゼロに近づけることは可能です。今日からご家庭や買い物でこの対策を取り入れ、不安の種を減らして、安心できる食卓を守りましょう。




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