離乳食が進んで食べられるものが増えてくると、手軽にカルシウムを含む食品として使えるチーズは便利な食材です。でも、スーパーのチーズ売り場に行くと種類が多く、「1歳や2歳の子どもにはどれを選べばいい?」と迷うこともありますよね。
「子供用」と書かれた商品だけで決めるのではなく、チーズの種類・原材料・食塩相当量を確認すると選びやすくなります。この記事では、1歳・2歳の子どもにチーズを取り入れるときに確認したいポイントと、用途別に選びやすいチーズを紹介します。
1歳・2歳のチーズは何を基準に選ぶ?
1歳・2歳のチーズ選びでは、「ナチュラルチーズだからよい」「プロセスチーズだから避ける」と一律に考える必要はありません。
厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」では、離乳が進んだ段階で塩分や脂肪の少ないチーズを用いてよいとされています。チーズの種類そのものよりも、原材料や食塩相当量、子どもが食べやすい形状などを確認して選ぶことが大切です。
特にチェックしたいのは、次の3点です。
- 種類別:ナチュラルチーズかプロセスチーズか
- 原材料:乳化剤やセルロースなど、気になる添加物の有無
- 栄養成分表示:食塩相当量を確認する
「無添加」という言葉だけで判断するのではなく、実際の原材料表示まで見ると、家庭の基準に合うチーズを選びやすくなります。
ナチュラルチーズとプロセスチーズの違い
チーズは大きく「ナチュラルチーズ」と「プロセスチーズ」に分けられます。
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| ナチュラルチーズ | 乳などを原料に凝固・熟成などを行って作るチーズ。カッテージ、チェダー、ゴーダなどが含まれます。 |
| プロセスチーズ | ナチュラルチーズを粉砕し、加熱溶融して乳化したもの。保存性や扱いやすさに特徴があります。 |
プロセスチーズには乳化剤などの食品添加物を使用することがありますが、「プロセスチーズ=必ず乳化剤入り」というわけではありません。気になる場合は、種類別だけで判断せず、商品の原材料表示を確認しましょう。
反対に、ナチュラルチーズであっても商品によって原材料は異なります。ナチュラルチーズだから自動的に「無添加」と考えるのではなく、実際の表示を見ることがポイントです。
1歳・2歳のチーズ選びで「食塩相当量」を確認する理由
チーズを選ぶときに、種類とあわせて確認したいのが食塩相当量です。
チーズには製造工程で食塩を使うものが多く、商品によって食塩相当量には差があります。小さな子どもの食事では、チーズだけでなく、ほかの食品や調味料からも塩分を摂るため、チーズを選ぶときにも表示を確認しておくと管理しやすくなります。
現在の「日本人の食事摂取基準」では、1~2歳の食塩相当量の目標量は、男性3.0g未満、女性2.5g未満とされています。これは1日の食事全体についての目標量であり、チーズだけの摂取量を示したものではありません。
そのため、「チーズは○gまで」と一律に決めるより、商品の食塩相当量を確認し、ほかの食事とのバランスを考えることが現実的です。
「乳化剤なし」「セルロース不使用」は原材料表示で確認
「乳化剤なし」「セルロース不使用」のチーズを選びたい場合は、パッケージの原材料表示を確認しましょう。
乳化剤はプロセスチーズの製造などで使用されることがあります。一方、シュレッドチーズでは、チーズ同士がくっつくのを防ぐ目的でセルロース(結着防止剤)が使われる商品もあります。
そのため、添加物をできるだけ避けたい家庭では、「ナチュラルチーズ」という種類別表示だけでなく、原材料名まで確認するのがおすすめです。
なお、乳化剤について「カルシウムの吸収を妨げる」と一括りに判断する根拠はありません。乳化剤を避けたい場合は、健康効果を期待するというより、家庭の食品選びの基準として原材料表示を確認するとよいでしょう。
1歳・2歳は月齢より「食べ方」に合わせて選ぶ
チーズには「1歳から」「9か月から」など商品ごとの目安が設定されている場合がありますが、チーズ全体に共通する一律の開始月齢があるわけではありません。
離乳食では、月齢だけでなく、子どもの食べる機能や食事の進み具合に合わせて形状を調整することが大切です。
1歳前後・離乳食後期〜完了期
この時期は、やわらかくほぐせるものや、料理に混ぜやすいものから使うと取り入れやすくなります。チーズをそのまま大きな塊で与えるのではなく、子どもが食べやすい大きさ・形にすることを意識しましょう。
カッテージチーズのようにほぐしやすいタイプは、野菜やおかゆ、パンなどに混ぜる使い方にも向いています。
1歳〜2歳・幼児食へ移行する時期
食べられる形状が増えてきたら、スライスチーズや小さく切ったナチュラルチーズなど、家庭で使いやすいタイプも選択肢になります。
ただし、チーズの種類にかかわらず、子どもが口に入れやすい大きさや食べ方に調整し、食事中は子どもの様子を見守りましょう。
毎日の食事やおやつに。おすすめチーズ5選
ここでは、原材料や形状、使い方を確認しやすいチーズを、離乳食から幼児食への移行を考えながら紹介します。商品によって内容や表示が変更される場合があるため、購入時はパッケージの表示も確認してください。
花畑牧場 カッテージチーズ(離乳食期の料理に)
種類:ナチュラルチーズ 特徴:北海道産生乳・食塩が原材料、個包装タイプ
北海道・十勝産の生乳を使ったカッテージチーズで、原材料は生乳と食塩。個包装タイプなので、必要な分だけ取り出して使いやすいのが特徴です。ほぐして野菜やパンなどに合わせるなど、離乳食から幼児食への移行期にも料理へ取り入れやすいタイプです。
よつ葉 北海道十勝 おつまみチーズ チェダー(原材料がシンプル)
種類:ナチュラルチーズ 特徴:北海道十勝産生乳使用・30g・セルロース不使用
北海道十勝産の生乳を使用したチェダーチーズを、ひとくちサイズにカットした30gの商品です。原材料はナチュラルチーズ(北海道製造)で、セルロース(結着防止剤)は使用していません。1袋30gあたりの食塩相当量は0.49gなので、ほかの食事とのバランスを考えながら使いたい家庭にも、表示を確認しやすい商品です。
よつ葉 北海道十勝 おつまみチーズ ゴーダ(まろやかなタイプ)
種類:ナチュラルチーズ 特徴:北海道十勝産生乳使用・30g・セルロース不使用
こちらも北海道十勝産の生乳を使用したナチュラルチーズ。ゴーダ特有のまろやかな味わいで、30gの食べきりサイズです。原材料はナチュラルチーズ(北海道製造)で、セルロース(結着防止剤)は使用していません。1袋30gあたりの食塩相当量は0.50gです。
よつ葉 北海道十勝シュレッドチーズ 1kg(料理用)
種類:ナチュラルチーズ(要加熱) 特徴:1kg・セルロース不使用・生乳と食塩が原材料
北海道十勝産の生乳から作ったナチュラルチーズを使用したシュレッドタイプ。チェダー、ゴーダ、モッツァレラの3種類をブレンドし、セルロース(結着防止剤)は使用していません。原材料はナチュラルチーズ(生乳、食塩)で、グラタンやピザトーストなど加熱料理に使いやすい大容量タイプです。商品表示が「要加熱」となっているため、使用時は表示に従いましょう。
Arla(アーラ) ハバティ スライスチーズ(家族で使いやすい大容量タイプ)
種類:ナチュラルチーズ 特徴:スライスタイプ・907g
原材料がミルクと食塩、乳酸菌だけで作られた乳化剤不使用のナチュラルチーズです。大容量907gなので家族全員で毎日使えます。スライスタイプでそのままおやつにも、トーストにも。子供が離乳食を卒業して幼児食に移行した後のメインのチーズとして長く使える定番品です。
まとめ
1歳・2歳のチーズ選びでは、「ナチュラルチーズだからよい」「プロセスチーズだから避ける」と単純に決める必要はありません。
種類別表示を確認したうえで、原材料に何が使われているか、食塩相当量はどのくらいか、子どもが食べやすい形状かを確認すると選びやすくなります。
特に「乳化剤なし」「セルロース不使用」にこだわる場合は、商品名やパッケージの印象だけではなく、購入時の原材料表示を確認することがポイントです。チーズを毎日の食事やおやつに取り入れるときも、ほかの食品とのバランスを考えながら、子どもの成長や食べる様子に合わせて選んでいきましょう。
【参考情報】
- 厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」:離乳が進んだ段階では、塩分や脂肪の少ないチーズを用いてよいとされています。また、離乳の完了時期は通常12~15か月頃が目安とされています。
- 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」:1~2歳の食塩相当量の目標量は、男性3.0g未満、女性2.5g未満です。
- チーズ公正取引協議会「ナチュラルチーズ、プロセスチーズ及びチーズフードの表示に関する公正競争規約」:ナチュラルチーズ、プロセスチーズなどの定義を確認。
- 各種商品ページ