離乳食が進んでくると、手軽にカルシウムやたんぱく質をプラスできるチーズは便利な食材です。一方で、「ベビーチーズはそのままあげていい?」「塩分が多くない?」「裏面のカタカナの成分は何?」と迷うこともありますよね。
この記事では、赤ちゃんがチーズを食べ始める時期の考え方から、種類ごとの特徴、量や塩分に配慮した選び方まで、毎日の食事に取り入れるためのポイントをわかりやすく紹介します。
赤ちゃんはいつからチーズを食べられる?
チーズを食べ始める時期は、離乳食の進み具合とチーズの種類・固さを見ながら判断します。
厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」では、離乳中期は生後7〜8か月頃、離乳後期は9〜11か月頃、離乳完了期は12〜15か月頃とされています。また、乳製品は離乳食で取り入れる食品の一つとして扱われています。
ただし、チーズは種類によって塩分や固さ、製造工程などが異なります。そのため、「何か月ならすべてのチーズが食べられる」と一律に考えるのではなく、やわらかさ・食べやすさ・食塩相当量・商品の表示を確認しながら少量ずつ進めることが大切です。
| チーズの種類 | 取り入れる時期の目安 | 特徴と使い方 |
|---|---|---|
| カッテージチーズ | 離乳中期頃〜 (7〜8か月頃) |
やわらかく、離乳食に混ぜやすいタイプ。少量から始め、食べやすい形で取り入れます。 |
| ナチュラルチーズ (シュレッド等) |
離乳後期〜完了期頃を目安に 食べやすさを見ながら |
加熱調理に使いやすいタイプ。細かくして料理に混ぜると食べやすくなります。 |
| プロセスチーズ (スライス・ベビー等) |
1歳頃〜を一つの目安に 食べやすさを見ながら |
商品によって固さや食塩相当量が異なります。小さくするなど、食べやすい形に調整して使います。 |
上の時期は、あんしんママでの実用的な目安です。公的に「チーズは○か月から」と一律に定められたものではありません。子どもの食べる力や体調、商品の表示を確認しながら進めてください。
1歳のチーズはどれくらい?毎日食べてもいい?
チーズを毎日の食事に取り入れることはできますが、量はチーズだけで決めず、1日の乳製品や食事全体のバランスで考えることが大切です。
厚生労働省の離乳食の目安では、離乳完了期の乳製品は1回100〜120gが目安として示されています。ただし、これは牛乳・ヨーグルト・チーズなどを含む「乳製品」の量であり、チーズだけを毎回100g以上食べるという意味ではありません。
チーズを単品で食べさせる場合は、まず少量から始め、ほかの乳製品や料理との組み合わせを見ながら調整しましょう。あんしんママでは、1歳頃なら1回10g程度から様子を見ることを実用的な目安とします。
特に意識したいのが食塩相当量です。2025年版の「日本人の食事摂取基準」では、1〜2歳の食塩相当量の目標量は、男児3.0g未満、女児2.5g未満とされています。
これは1日の食事全体についての目標量で、チーズだけの上限ではありません。チーズの食塩相当量も商品によって異なるため、「スライスチーズ1枚なら必ず○g」と決めつけず、商品の栄養成分表示を確認して、ほかの食事の味付けと合わせて考えるのがおすすめです。
チーズを使った日は、ほかのおかずや汁物を薄味にするなど、1日の中でバランスをとると取り入れやすくなります。
チーズの「乳化剤」や「セルロース」は気にしたほうがいい?
チーズのパッケージを見ると、「乳化剤」「セルロース」など、聞き慣れない名前が書かれていることがあります。
乳化剤とは?
乳化剤は、原料を均一になじませたり、チーズの状態を整えたりする目的で使用される食品添加物です。
食品添加物は、使用できる食品や使用量などが定められています。そのため、乳化剤という名前だけを見て「子どもに危険」と判断する必要はありません。
一方で、原材料をできるだけシンプルにしたい場合は、商品の原材料表示を比較して、乳化剤を使用していないものを選ぶこともできます。
セルロースとは?
シュレッドチーズなどで見かけるセルロースは、チーズ同士がくっつくのを防ぐ目的などで使われることがあります。
セルロースは植物の細胞壁を構成する成分で、食品添加物として使用される場合もあります。セルロースと書いてあるだけで、子どもに食べさせてはいけないという意味ではありません。
「無添加だから安全、添加物があるから危険」と単純に分けるのではなく、原材料や食塩相当量、食べやすさを確認して、家庭の考え方に合う商品を選ぶことが大切です。
スーパーで迷わない!赤ちゃん向けチーズの選び方
チーズを選ぶときは、パッケージの「子ども向け」という表示だけで決めるのではなく、裏面の表示を確認すると選びやすくなります。
原材料がシンプルなものを選ぶ
できるだけシンプルな原材料のチーズを選びたい場合は、原材料名を確認しましょう。
例えば、ナチュラルチーズでは「生乳、食塩」など、原材料が少ない商品もあります。ただし、商品によって原材料は異なるため、購入時には実際の表示を確認してください。
塩分は「商品ごと」に確認する
チーズは種類によって食塩相当量が異なります。「ベビーチーズだから塩分が少ない」「シュレッドチーズだから安心」とは限らないため、栄養成分表示の食塩相当量を確認しましょう。
固さや大きさもチェックする
1歳頃は、食べる力にまだ個人差があります。そのまま食べさせる場合は大きな塊を避け、子どもが食べやすい大きさや固さに調整してください。
シュレッドチーズなら、パンや野菜、スープなどに加えて加熱調理すると使いやすくなります。
少量から試したいときに選びやすいチーズ
よつ葉 北海道十勝 おつまみチーズ チェダー(30g)
少量で試してみたいときに選びやすい30gサイズ。
北海道産の生乳を使ったよつ葉のおつまみチーズです。30gの小容量なので、大容量の商品を買う前に試してみたい場合にも向いています。
大人のおつまみとしても使いやすい商品ですが、お子さんに与える場合は、そのまま大きな塊で食べさせず、子どもの食べる力に合わせて小さくするなど、食べやすい形に調整してください。
よつ葉 北海道十勝 おつまみチーズ ゴーダ(30g)
チェダーとは違う、まろやかな味わいを試したいときに。
同じく北海道産の生乳を使った30gサイズのゴーダチーズです。少量サイズなので、まず味や食べやすさを確認してみたい場合に使いやすい商品です。
こちらも大人向けのおつまみとして販売されている商品なので、お子さんに与える場合は、年齢だけで判断せず、固さや大きさを子どもの食べる力に合わせて調整してください。
シュレッドチーズは離乳食にも使いやすい?
シュレッドチーズは、パンや野菜、スープなどに加えて加熱調理しやすいのが特徴です。
特に、まだ固いものを食べるのが難しい時期は、そのまま与えるよりも、細かくして料理に混ぜたり、加熱して料理になじませたりすると使いやすくなります。
ただし、ナチュラルチーズにはさまざまな商品があるため、「シュレッドチーズならすべて加熱が必要」と一律に考えるのではなく、商品の表示と子どもの食べる力を確認してください。
毎日の料理に使いやすいシュレッドチーズ
よつ葉 シュレッドチーズ 1kg
パンやグラタンなど、家族の料理にチーズをたっぷり使いたいときに。
パンやグラタン、スープなど幅広い料理に使いやすい1kgタイプのシュレッドチーズです。家族で日常的に使う場合には、少量タイプよりも使う場面を作りやすい大容量タイプです。
子ども用には必要な分だけ取り分けて使うと、使用量を調整しやすくなります。冷凍保存については商品によって扱いが異なるため、保存方法や賞味期限は購入時の商品表示を確認してください。
はじめてチーズを食べさせるときの3つのポイント
最初は少量から
初めて食べる食品は、少量から始めて子どもの様子を確認しましょう。乳製品は食物アレルギーの原因となることがあるため、初めて食べるときは体調のよい日にすると様子を確認しやすくなります。
食べやすい大きさ・固さにする
1歳頃は、食べる力にまだ個人差があります。そのまま食べさせる場合は大きな塊を避け、子どもが食べやすい大きさや固さに調整してください。
加熱すると使いやすい
シュレッドチーズなどは、パンや野菜、スープに加えて加熱すると、やわらかくなり料理にもなじみます。特にまだ噛む力が十分でない場合は、加熱調理を利用すると食べやすくなります。
よくある疑問(Q&A)
Q. スーパーで売っている大人用のスライスチーズは1歳に使ってもいい?
A. 商品の表示を確認したうえで、少量から使うことはできます。特に確認したいのは食塩相当量と固さです。乳化剤などの食品添加物が使われている商品もありますが、添加物が入っていることだけを理由に「1歳には食べられない」と判断する必要はありません。気になる場合は、原材料がよりシンプルな商品を選ぶ方法もあります。
Q. 大容量のチーズを買って使いきれない場合は?
A. 商品によって保存方法が異なるため、まずはパッケージの保存方法を確認してください。シュレッドチーズは小分けして冷凍保存できる商品もあります。冷凍できる場合は、使う分だけ取り出せるよう小分けしておくと便利です。冷凍後の使用方法や保存期間についても、商品の表示やメーカーの案内を確認しましょう。
Q. チーズのアレルギーが心配です。
A. チーズは乳を原料とする食品なので、乳アレルギーの診断を受けている場合は、自己判断で与えず、かかりつけの医師の指示を優先してください。初めて食べる場合は少量から始め、発疹、かゆみ、嘔吐など気になる症状が出た場合は、医療機関への相談を検討してください。
まとめ
赤ちゃんのチーズは、「何か月ならすべてのチーズが食べられる」と考えるより、子どもの食べる力とチーズの種類を見ながら、少量ずつ進めることが大切です。
1歳頃なら、やわらかく食べやすいものから始め、スライスチーズやベビーチーズを使う場合は、食塩相当量や固さも確認しましょう。シュレッドチーズは料理に加えて加熱できるため、離乳食から幼児食への移行期にも使いやすいタイプです。
また、「乳化剤やセルロースが入っているから危険」ということではありません。添加物の有無だけで判断せず、原材料・食塩相当量・食べやすさを確認しながら、ご家庭の考え方に合うチーズを選ぶとよいでしょう。
「少量から」「食べやすい形で」「塩分は食事全体で調整する」。この3点を意識すると、チーズを毎日の食卓に無理なく取り入れやすくなります。
【参考情報】
- 厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」:離乳の時期、調理形態、乳製品などの目安
- 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」:1〜2歳の食塩相当量の目標量
- 食品安全委員会:ナチュラルチーズなどの食品安全に関する情報
- 各種商品ページ