えごま油を料理に使おうと思ったとき、「熱に弱いと聞くけれど、炒め物には使えないの?」「温かい味噌汁に入れても大丈夫?」と迷うことはありませんか。
毎日の料理に取り入れるなら、どこまで加熱できるのかを知っておきたいところです。
えごま油の加熱による変化、炒め物や味噌汁への使い方、製品ごとの違いをメーカーの公式情報などに基づいて解説します。
まずはこちらをチェック
えごま油は一般的に加熱調理に向かない油ですが、製品によって使用できる条件が異なります。
- 炒め物:加熱に適さない製品がある一方、短時間の炒め物に使えると案内する製品もあります。
- 揚げ物:一般的なえごま油は、長時間・高温の加熱に向かないため、揚げ油としてはおすすめしません。
- 味噌汁・スープ:調理後に器へよそい、食べる直前に加える方法が使いやすいでしょう。
- サラダ・冷奴:加熱しない料理にかければ、えごま油を手軽に取り入れられます。
加熱調理に使う場合は、購入した商品の使用方法とメーカーの案内を優先してください。
えごま油は加熱できる?基本の考え方
えごま油は、α-リノレン酸という脂肪酸を多く含む植物油です。
α-リノレン酸は、体内で十分に作ることができず、食品から摂取する必要があるn-3系脂肪酸の一種です。
一方で、酸化しやすい性質があるため、えごま油は一般的に高温で長く加熱する調理には向いていません。
加熱すると酸化が進む場合がある
油は熱や光、空気などの影響によって酸化が進みます。
特にα-リノレン酸のような多価不飽和脂肪酸は、酸化の影響を受けやすい成分です。
えごま油を長時間加熱すると、風味や品質が変化する可能性があります。
ただし、温めた瞬間にすべての栄養成分が失われたり、直ちに食べられない油へ変化したりするという意味ではありません。
加熱できるかどうかは製品によって異なる
日清オイリオの「日清有機えごま油」は、生食向けの油として販売されており、加熱調理には適していないと案内されています。
一方、太田油脂は自社のえごまオイルについて、長時間の加熱は不向きとしながらも、180℃で5分間程度の短時間の炒め物に使用できると案内しています。
このようにメーカーや製品によって説明が異なるため、すべてのえごま油に同じ加熱条件を当てはめることはできません。
えごま油はどの料理に使える?加熱方法を比較
| 使い方 | 判断の目安 | 注意点 |
|---|---|---|
| サラダ・冷奴 | 使いやすい | 開封後の保存状態を確認 |
| 味噌汁への後がけ | 使いやすい | 調理後に加える |
| 炒め物 | 製品によって異なる | メーカーの加熱条件を確認 |
| 揚げ物 | 一般に不向き | 高温・長時間の加熱に注意 |
| オーブン料理 | 製品によって確認が必要 | 長時間の高温加熱を避ける |
※一般的な使い方を整理したもので、すべてのえごま油の使用可否を保証するものではありません。
えごま油で炒め物を作ってもいい?
炒め物に使えるかどうかは、製品ごとの使用方法によって判断します。
加熱調理に適さない商品は炒め物に使わない
商品パッケージに「加熱調理には適していません」などの注意書きがある場合は、炒め物の調理油として使用しないでください。
そのような商品は、通常の炒め油で料理を作り、火を止めてからえごま油を加える方法が使いやすいでしょう。
短時間加熱できる商品もある
太田油脂は自社のえごまオイルについて、短時間の炒め物に使えると案内しています。
同社は、180℃で5分間程度の短時間加熱を例として紹介していますが、これは同社製品に関する説明です。
ほかのメーカーのえごま油に、この温度や時間をそのまま当てはめないでください。
また、短時間加熱できることと、長時間の高温調理や揚げ物に適していることは別です。
えごま油を味噌汁やスープに入れても大丈夫?
調理後の温かい味噌汁やスープに、えごま油をかける使い方があります。
太田油脂は、味噌汁やスープなどの温かい料理にかける方法を案内しています。
フライパンで油そのものを高温にする調理と、完成した料理に後から加える方法は異なります。
味噌汁は器によそってから加える
味噌汁を作るときは、通常どおり具材を加熱し、完成してから器によそいます。
その後、食べる直前にえごま油を加えると、鍋で長時間加熱することを避けられます。
ただし、油を加えた後も再び長時間煮込むことは避けましょう。
スープやうどんの仕上げにも使える
温かいスープやうどんも、器へ盛り付けてから少量加える方法があります。
えごま油は種類によって味や香りが異なるため、まず少量を加えて料理との相性を確認するとよいでしょう。
料理が熱い場合は、食べやすい温度になってから加える方法もあります。
えごま油を加熱せずに使うおすすめの方法
納豆や冷奴にかける
納豆や冷奴は、火を使わずにえごま油を加えられる料理です。
しょうゆやポン酢などと合わせて使うこともできます。料理の味が変わりすぎないように、少量ずつ加えて調整しましょう。
サラダのドレッシングに使う
えごま油は、酢やレモン汁、しょうゆなどと混ぜてドレッシングにする使い方もあります。
使う直前に混ぜれば、油を加熱せずにサラダへ取り入れられます。
手作りしたドレッシングは、使用した材料の保存条件にも注意し、作り置きする場合は衛生的に管理してください。
ヨーグルトなどに少量加える
メーカーによっては、ヨーグルトや飲み物にえごま油を加える方法も紹介しています。
ただし、えごま油も脂質を多く含む食品です。健康によいと考えて多量に加えるのではなく、普段の食事に使う油脂類の一部として取り入れましょう。
えごま油の栄養は加熱すると全部なくなる?
えごま油には、必須脂肪酸のα-リノレン酸が多く含まれています。
文部科学省の食品成分データベースでは、えごま油100g当たりのα-リノレン酸は58.0gとされています。
α-リノレン酸は酸化しやすい成分ですが、加熱しただけで必ずすべてが失われるわけではありません。
ただし、加熱の温度や時間、油の状態によって品質の変化は異なります。
そのため、栄養成分を多く含むことを理由に、商品の指定を超える加熱調理をする必要はありません。
えごま油だけでEPA・DHAを十分に摂れるわけではない
α-リノレン酸はn-3系脂肪酸の一種ですが、魚に含まれるEPAやDHAとは異なる成分です。
体内で一部がEPAやDHAに変換される経路はありますが、変換される割合には限りがあります。
えごま油を摂れば魚を食べなくてもよいというものではなく、食品の種類を組み合わせて栄養を摂ることが大切です。
えごま油を揚げ油として長時間使用したり、加熱に適さない製品をフライパンで高温加熱したりすることは避けてください。
また、日清オイリオなどのメーカーは、えごま油をポリスチレン製容器(カップ麺の容器など)に使用しないよう注意しています。容器の内側が変質し、熱い内容物がこぼれる可能性があります。
温かい料理に使用する場合も、容器の材質と商品の使用上の注意を確認してください。
えごま油は高エネルギーの食品です。大量に摂ることで健康効果が高まると考えず、食事全体の油脂量とのバランスを意識しましょう。
えごま油の加熱についてよくある質問
えごま油は炒め物に使えますか?
商品によって異なります。加熱調理に適さない製品もあれば、短時間の炒め物に使えると案内する製品もあります。購入した商品の表示やメーカーの説明に従ってください。
えごま油は味噌汁に入れても大丈夫ですか?
完成した味噌汁を器へよそい、食べる直前に加える方法があります。温かい料理への後がけは、メーカーも紹介している使い方です。
えごま油は加熱すると有害になりますか?
加熱した瞬間に必ず有害になるというものではありません。ただし、酸化しやすい油であり、長時間・高温の加熱によって品質が変化します。加熱に適さない製品は、指定された用途で使用してください。
えごま油で揚げ物はできますか?
一般的なえごま油は揚げ物などの高温・長時間加熱に向いていません。揚げ物には加熱調理に適した食用油を使用することをおすすめします。
えごま油はそのまま飲んでもいいですか?
そのまま摂取できると案内されている製品もあります。ただし、油は高エネルギーであり、人によっては多量に摂るとお腹がゆるくなる場合もあります。料理に加えるなど、無理のない使い方を選びましょう。
まとめ|えごま油は商品ごとの加熱条件を確認しよう
えごま油はα-リノレン酸を多く含み、一般的に高温・長時間の加熱に向かない油です。
炒め物に使えるかどうかは製品ごとに異なるため、パッケージやメーカーの案内を確認しましょう。
加熱調理に向かない製品でも、サラダや冷奴にかけたり、調理後の味噌汁やスープに加えたりする使い方があります。
特別な調理をしなくても取り入れられる油なので、普段の料理に合う方法を選ぶことが大切です。